有限会社シミズ精工・・・愛知県岡崎市

レーザー溶接とは

DSCN1664
 数年前から日本でもレーザを使用した金型の肉盛補修が脚光を浴びています。以前は、貴金属や歯科技工の分野で程度の比較的小さい出力のレーザ溶接機が用いられてきましたが、高出力のものが出現して以来金型補修の分野でも用いられるようになり今日に至っています。
レーザ肉盛溶接は、レーザ光を集光させることで微細なエリア(焦点径0.2mm~2mm)にエネルギーを集中させ、パルス照射することで急加熱と急冷却を繰返し溶接材料および母材を溶融させる方法です。溶融部分近傍と溶接材料が溶けるためだけに必要最小限のエネルギーを溶融箇所にだけつぎ込み溶接することで、溶融部周辺に与える熱影響が最小限になり、ヒケおよび変形や歪みの発生量を抑えることが可能となりました。
さらに、非常に微細な溶接ができるため補修が必要な箇所に必要な量だけを肉盛りすることで後加工にかかる時間を最短に抑えることもできます。レーザは非接触で溶接を行うため、溶接ではトーチの届かなかった狭い部分や深奥部の底面の肉盛り、小さい隅肉溶接が可能です。レーザ溶接は前述のように母材の熱による変形や歪みがほとんどないこと、熱影響部が非常に狭いためほとんど硬化しないことから、必ずしも予熱を必要しません。これは大型の金型には非常に有効です。

 

DSCN0147

ALb

DSCN0196